2021.11.19
topics車イス体験研修~柳緑の里~
さて『車イス体験研修』と聞くと皆さんはどんな研修を思い浮かべられるでしょうか(^-^)
車イスに乗って押してもらったり、車イスを自力で動かしてみたり、はたまた車イスの乗降を体験したり。
そういったものを想像する方が多いのではないでしょうか。
今回、実施された『車イス体験研修』は【ただ車イスに座っているだけ】です。
内容だけ書くと座っているだけに何の意味があるのだろうと思われるかもしれません。
これにはルールがあります。
①喋らない
②周りの人も喋りかけない
③窓際を向いて座る
④車イスはクッションなどの装備品はなしで使う
そしてこれを【2時間】続けるのです。
《研修後の感想》
※集団の中で1人で過ごすとより強く孤独感を感じた。特に認知症の高齢者の方は孤独感が不安につながることが多いため、安心して過ごしてもらう為、こまめに声かけし話をすることは大切なケアになることを改めて実感した。
※研修の間はとにかく【苦痛】だった。何もせず誰とも接しないことは凄いストレスを感じた。『反応がない』『声をかけても無視される』など外的な事実だけで判断せず、何も関わらずに離れることのないように少しでも【苦痛】を和らげてあげられるように接していきたい。
※数十分で腰やお尻が痛くなってきた。次第に太もものあたりまで痺れてきた。利用者の方がこんなに大変な思いをして座っているのだと痛感した。クッションも大切だがフットレスの高さなども大切だと感じた。車イスだけでなくなるべく椅子やソファーに座って頂く時間を増やそうと思う。
※よく窓際で眠っている利用者さまを見ると眠たいんだなぁと思っていましたが、変化のない景色をただ見ていると自然と目が閉じていました。体験して初めて利用者さまの気持ちを知ることができた気がします。
他にも、話しかけられる喜び、じっとしていることの苦痛、疎外感、車イスは移動手段ということを再認識したなどなど、たくさんの【気付き】がありました。
見ているだけでは分からないことが体験することで実感できる。
そんな素敵な研修だなぁと思いました(⌒‐⌒)
これから利用者様がより安心して穏やかな気持ちで過ごせるように、この研修で気付けたことを生かしていきたいと思います!!